「両足がしびれます」
「両足のうらに何か、くっついているような感じがします」
「じゃりみちを歩いているようです。」
「ときどきこむら返りがします。」
「くぎを踏んづけていても気づきませんでした。」
糖尿病のしんけい障害が進むと足のうらの感覚がなくなり、くぎを踏んづけたり、ひどいやけどをしていてもいたみを
自覚しないことがあります。
■糖尿病しんけい(神経)障害とは, 糖尿病の合併症の中で最もひん度が高いものです。
糖尿病しんけい障害は高血糖の持続と細い血管の障害が関与して生じると考えられています。
糖尿病性しんけい障害は, 多発(広汎性左右対称性)神経障害と単神経障害に大別されます。
一般的に糖尿病しんけい障害といえば多発(広汎性左右対称性)神経障害を意味します。
多くは両足先に左右対称に症状がでることが始まりであることが多いです。
更にまっしょう(感覚・運動)しんけい障害と自律神経障害に分けられます。
糖尿病と診断されて平均10年たつ患者さんの約47%で、糖尿病しんけい障害がみられると報告されています。
うち半数以上に、痛みなどの自覚症状がみられます(日本糖尿病対策推進会議調査)。
■糖尿病性神経障害の治療 血糖コントロールと症状にあわせた治療をおこないます。
血糖コントロールを良好に保つことが重視されています。
血糖値と食事・運動習慣の改善に加えて、最近は症状に合わせた薬物療法も行われています。
軽い痛みやしびれを改善する治療
痛みの症状がある場合には、糖尿病しんけい障害にともなういたみに適応をもつちんつう薬や、抗うつ薬が使われることもあります。
抗うつ薬によるちん痛効果は、かなり強いいたみにも有効であることが確認されています。