糖質制限がブームになり、なんだか“悪者”扱いされつつある炭水化物…。
そもそも、炭水化物は体の中でどのような働きをしているのでしょうか?
炭水化物は体を動かすエネルギー源
炭水化物は、体の中に入ると分解されて「ブドウ糖」になります。
このブドウ糖は、脳や筋肉を動かすための重要なエネルギー源です。
特に脳はブドウ糖を主なエネルギー源としていて、ブドウ糖が不足するとぼーっとしたり集中力が欠けてしまいます。
例えば勉強をしているときなど、難しいことを考えているときにチョコレートが食べたくなることはありませんか?甘いものが欲しいと感じる時は、ブドウ糖の不足により脳の動きが鈍くなっているのかもしれません。
また、ブドウ糖が不足すると、筋肉のエネルギーが不足するため、疲れやすくなってしまいます。
つまり、炭水化物はわたしたちにとってガソリンのようなもので、生きていくために必須の栄養素なのです。
炭水化物を制限しても生きていけるのはなぜ?
炭水化物からのエネルギーが足りなくなったときは、体は肉や魚などに含まれているたんぱく質・脂質からもエネルギーを作ることができます。
しかし脂質・たんぱく質も炭水化物の代わりとしてたくさん摂ると、かえって体に負担となってしまうことがあります。
例えば脂質が過剰となると、悪玉(LDL)コレステロールが上昇し、動脈硬化のリスクとなったり…
腎機能が低下している方は、たんぱく質の制限が必要な場合もあります。
炭水化物を制限する場合は、それらの状態をモニタリングしながら慎重に行う必要があります。
炭水化物を上手に活用しましょう!
炭水化物は、適量を、たんぱく質・脂質など他の栄養素と一緒にバランス良く食べることができれば、体を効率的に動かすことができるとても重要な栄養素です。
適量は体格や普段の活動量によりさまざまですが、ごはんは茶碗1膳、食パンは1枚程度です。
また、バランス良く食べるコツはこちらを参考にしてみてください。
糖質制限を安全に行いたい、バランス良く食べるのは難しそうという方は、ぜひ一度栄養士に相談してみてくださいね。
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糖質制限については、良いのか、悪いのか、まだ結論が出ていません。医師によっても意見が分かれるところですが、澤木内科・糖尿病クリニックでは、糖質を全く摂らないのではなく“適量を”摂るように勧めています。