皆さんは「異性化糖(いせいかとう)」という言葉を聞いたことがありますか?その名前から、砂糖など糖類の仲間であることは想像がつくでしょうか。
この異性化糖、実は砂糖よりももっと血糖値が上がりやすい危険な食べ物なのです。
「そんな怪しい名前のものは食べてないよ!」と思われるかもしれませんが、異性化糖は私たちの身近な食べ物に広く使われており、知らず知らずのうちに口にしている可能性があります。
異性化糖を含む代表的なものはジュースや栄養ドリンクなどの清涼飲料水で、他にもドレッシングや麺つゆ、焼肉のたれ、パンなど、様々な食品に使用されています。
た、た、食べてるかも…
異性化糖の有無は原材料表示をチェック
異性化糖が入っているかどうかは、パッケージに表示されている原材料表示をチェックしましょう。異性化糖は『異性化糖』とは書かれておらず、主に以下のような名前で記載されています。
- ぶどう糖果糖液糖
- 果糖ぶどう糖液糖
- 砂糖混合果糖ぶどう糖液
異性化糖とは?
でんぷんをブドウ糖に分解した後、その一部を果糖に変換(異性化)して作られたものです。
でんぷんの主な原料はトウモロコシ、ジャガイモ、さつま芋など天然に存在するものなので、異性化糖は人工甘味料とは異なります。食品添加物にも指定されていません。
と言うことは、異性化糖って安全なんじゃないの?
ところがそうとも言い切れないのです
異性化糖が危険な理由
異性化糖を多量に摂取すると…
- 血糖値が急上昇し2型糖尿病のリスクが高まる
- 肥満、虫歯になりやすい
先にお示ししたように、異性化糖はジュースや栄養ドリンクなどの飲み物に多く含まれます。
飲み物は食べ物に比べて消化吸収が早いため、異性化糖は一気に吸収され、急激に血糖値が上昇する、いわゆる血糖値スパイクを引き起こします。
異性化糖を含む飲み物を多量に飲むことによって引き起こされるのが通称“ペットボトル症候群”と呼ばれる糖尿病で、比較的若い方でも糖尿病を発症してしまうことがあります。
それだけでなく、異性化糖の摂取は肥満や虫歯となるリスクも高まります。そのためできる限り摂取量を少なくすることが良いですね。
とにかく避けるべきは清涼飲料水!
異性化糖はありとあらゆる食品に含まれており、完全に避けることは難しいかもしれません。そこでまずは、異性化糖が入っている清涼飲料水(ジュースや栄養ドリンク)を控えてみませんか?
タレやドレッシングなどは通常少量しか使わないため、口に入る異性化糖も少量です。しかし清涼飲料水は一度の摂取量が多いため、多量の異性化糖を摂ってしまうことになります。
清涼飲料水を避けることは、糖尿病の血糖コントロール指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)を下げるにも有効ですよ👌
飲み物は砂糖が入っていないお茶か水を基本としましょう!