果物って甘くて美味しいですよね!その甘さ故に、糖尿病の方の中には食べたら駄目と思われている方もいるかもしれません。でも、果物を食べるメリットは沢山あります!糖尿病の方でも量さえ注意すれば、問題なく食べることができますよ(^^)/
果物=糖質だけじゃない!果物に含まれる主な栄養素
食物繊維
果物には食物繊維が豊富で、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の両方が含まれています。水溶性食物繊維には血糖値の急上昇を抑える働きがあるので、糖尿病の方は積極的に摂りたい栄養素です!一方、不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促すのでお通じ改善に効果的です(^^)
ただし、果物の食物繊維は皮の部分に特に多く含まれています。皮を剥いて食べると、折角の食物繊維を捨ててしまうことになります。そのため、りんご🍎など皮付きで食べられる果物は、よく洗って皮付きで食べることをおすすめします!
カリウム
カリウムは、摂り過ぎた食塩(ナトリウム)を排泄する作用を持っています。そのため、食塩制限が必要な高血圧、心臓病の方は積極的に摂りたい栄養素です。カリウムは野菜にも豊富に含まれますが、水溶性であるため調理過程で失われやすいという特徴があります。そのため、生の果物でカリウムを摂ると効率的です!(^^)!
カリウムを多く含む果物
◇バナナ🍌
◇メロン🍈
◇キウイ🥝
◇サクランボ🍒
◇桃🍑 など
※腎臓が悪い方はカリウムを排泄できず高カリウム血症になるので、カリウムを多く含む果物は避けましょう。
糖質
果物の種類によって糖質の組成は異なります。果物に含まれる糖分は、主に果糖、ショ糖(砂糖)、ブドウ糖の3種類があります。
ショ糖は、消化器官でブドウ糖と果糖に分解された後にエネルギーとして利用されます。一方ブドウ糖は、消化せずにそのまま吸収できるので摂り過ぎると血糖値が上がりやすくなります。果糖は直接的に血糖値を上げませんが、代わりに中性脂肪に変わりやすく結果として太りやすい性質を持っています。
ビタミン類
果物には、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群が多く含まれています。ビタミンC、ビタミンB群は水溶性ビタミンであり調理によって失われやすいので、生のまま食べられる果物で摂る方がおすすめです☺
ポリフェノール類
果物には、活性酸素を不活性化する作用のあるポリフェノール類も豊富に含まれています。ポリフェノール類とは果物の色素や苦み、渋みの成分のことで、様々な種類があり、カテキンやイソフラボン、アントシアニンなどもその一種です。
ポリフェノールには悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の酸化を抑える働きがあり、動脈硬化の予防に繋がります。また、最近では認知機能が低下するリスクを下げることも分かってきています。
果物のポリフェノール類は、食物繊維と同様に皮に多く含まれるので、皮ごと食べることがおすすめです☺
果物の1日食べても良い量
可食部の重さ | 芯などを含んだ重さ | 備考 | |
りんご🍎 | 150g | 180g | 中1/2個 |
いちご🍓 | 250g | 260g | |
バナナ🍌 | 100g | 170g | 中1本 |
みかん🍊 | 200g | 270g | 中2個 |
桃🍑 | 200g | 240g | 大1個 |
キウイ🥝 | 150g | 180g | 中1個半 |
メロン🍈 | 200g | 400g | 中1/2個 |
サクランボ🍒 | 150g | 170g | |
柿 | 150g | 170g | 中1個 |
すいか🍉 | 200g | 330g |
(糖尿病食事療法のための食品交換表第7版より)
例:りんごとみかんを食べたい場合は、りんご中1/4個とみかん中1個になります。
※糖度が高い果物は、その分血糖値が上がりやすいので少なめに食べましょう!
加工品での果物の摂取は避けましょう
ドライフルーツ
ドライフルーツは持ち運びしやすく手軽ですが、生の果物そのものではない点に注意が必要です。ただ単に生の果物を乾燥させている訳ではなく、砂糖をまぶしたり、油で揚げたりと加工している商品が多いので、生の果物の代わりにはなりません。
どうしても食べたい場合は、無添加のドライフルーツにしましょう!
フルーツジュース
100%果汁のフルーツジュースであっても、生の果物に比べ加工の過程で食物繊維やビタミンなどが低下しています。また、ジュースだと生の果物より手軽であるため、摂り過ぎてしまう危険性があります(;_:)そのため、フルーツジュースはやめて、果物そのものを召し上がるのがおすすめです。
缶詰
缶詰の果物だと日持ちがするので便利ですよね(^^)/ただ、缶詰だとシロップ漬けになっているので、余分な糖分も一緒に摂ることになってしまいます。また、果物に含まれるカリウムは水溶性のためシロップに溶けだしてしまい、効率的にカリウムを摂ることができません。
最後に
果物をどれだけ食べても大丈夫なのかは個人差がありますが、糖度が高く甘い果物は避けるなど工夫をしながら食べれば、果物による健康効果を期待できます(^^♪
上手に果物を取り入れて、更なる健康を目指しましょう!