だんだんと夏の気配を感じるようになってきましたね。
今回は本格的な夏を前に、糖尿病患者さんが気をつけたい水分補給についてお話します。
水分補給として必要な量は約1.2L
一般的に成人が1日に消費する水分量は約2.5L(リットル)です。したがって、最低でも1日でこの量を補給することが必要です。「水分補給=飲み物からとる」というイメージがありますが、水分はからだの中でも作られ、からだの中で約0.3Lの水分が作られます。食品にも水分は含まれており、食事からも約1Lの水分を摂取できます。
つまり水分補給として必要な量は約1.2Lになります。ただし、年齢や汗、尿量などによって増減がありますし、尿と一緒に糖を排泄するSGLT2阻害薬など、飲んでいる薬によっても必要な量は変わる場合があります。
水分補給はこまめに
一度にたくさんの水分をとると体内で利用されずに尿に排泄されてしまいますので、こまめに摂ることが大切です。特に汗をかく前後で水分補給をしましょう。また日中、のどの渇きがなくても2時間に1回くらいはコップ1杯(150~200ml)のお茶か水を飲むようにしましょう。
水分補給は基本的にお茶か水
水分補給は大切ですが、糖尿病の方はジュースやスポーツドリンクで水分補給をすると血糖値が急激に上がりますので、水分補給は基本的にお茶か水にしましょう。汗をたくさんかくときは500mlのお茶やお水に一つまみの塩を入れるといいですよ。
運動時は熱中症が心配だからどうしてもスポーツドリンクがいいという方は、カロリー0(ゼロ)のものを選びましょう。0kcalであれば、糖質0gですので安心して飲むことができますが、毎日大量にとるのはやめておきましょう。
ときどき冗談で「アルコールで水分補給をしている」と言われる患者さんがいらっしゃいます( ´艸`)ビールなどのアルコール飲料は利尿作用があります。飲んだ以上の水分が体内から出ていき脱水になり熱中症になるだけでなく、アルコールのとりすぎは血糖値にも影響するため注意しましょう。
お茶、お水でこまめな水分補給をして、熱中症を予防しましょう!