注射療法に対する思い。立場が変われば思いが変わる。
お年寄りでも注射療法が必要な患者さんがたくさんいますし、注射手技をきっちりと行うことで治療効果に良い影響をもたらすことがわかっています。
ベテランの患者さん達に注射療法について伺うと、

  • 注射が未だに怖い 33%
  • 療養上、最も難しい 29%
  • 注射に対し、十分な相談ができていない 77%

患者さんはインスリン治療が不安なのです。一方、医療者に聞いてみると、

  • 患者はうまく注射製剤に適応 76%
  • ただ少し不便なだけ 61%
  • 注射治療に対し、十分な議論をしたと感じている 98%

どう思いますか?医療者は注射療法を楽観的にとらえています。守ることが難しい注射時においてのきまりは

  • 注射の度に空打ちをすること
  • 6秒~10秒数えたあと、皮下から注射の針を離すこと
  • 使用中のペンの保管方法

が挙げられています。
795316b92fc766b0181f6fef074f03fa研究によると、初めてインスリン指導を受ける時に「誰から」「どのように受けたか」が重要だそうです。糖尿病専門の薬剤師や看護師から直接、細かく十分な指導をうけた患者さんは、その後も正確なデバイス管理が可能と報告されています。
当院では、このような患者さんの声や研究結果をふまえ、糖尿病療養指導を重要視しています。
もし、注射の打ち方がきっちり守れないと、リポハイパートロフィ(脂肪増生)やインスリンボールができたりします。
療養指導が血糖コントロールに直接影響し、患者さんの人生にも影響を与えてしまうので、
最初にきっちり指導することが大切になります。

療養指導に備えた当院の工夫

療養指導に備え、当院の設備で工夫していることが「カウンセリング室」です。患者さんが本音で語れる、患者さんの立場に寄り添った療養指導が大切になってくるので、カウンセリング室は4室設けています。(手技確認の撮影も準備中)
フットケアのためのスペースや運動療法のためのリハビリ室も備えており、看護師は患者さんの身近な相談役としての活躍が期待されます。

タイトルとURLをコピーしました